平成30年度 宇佐高田医師会病院 病院指標

呼吸器内科で一番多い症例は、昨年度と同様　誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎は、食べ物や飲み物などが誤って気道に入り肺の炎症を引き起こすもので高齢者に多い疾患です。2番目、3番目に多いのが、細菌性肺炎です。比較的軽症の肺炎が多くなっています。
4番目に多いのは、間質性肺炎です。肺の組織を構成する肺胞という部分が硬くなり呼吸不全を起こす疾患です。5番目に多いのが中等症の細菌性肺炎となっています。呼吸器疾患は、いずれも平均年齢が高く80歳を超えています。

消化器内科の多い症例は、昨年と同様で胆管結石や胆管炎など胆道系の疾患です。特殊な内視鏡を用いて胆道にステントを留置したり、結石を取り除く治療を行なっています。全国平均よりもやや短い入院期間となっています。続いて多いのは、大腸ポリープを内視鏡的にポリープ切除した症例です。基本的には、外来で行なっていますが、術後の出血が心配な方は入院していただいています。3番目に多いのが、結腸憩室症、続いて胃や十二指腸潰瘍の疾患が多くなっています。

循環器内科では、昨年度３位だった心不全が一番多くなっています。続いて多いのが、狭心症、慢性虚血性心疾患に対する治療を行った症例です。心臓に栄養を送る血管の細くなっているところに風船療法と呼ばれるバルーンをふくらませたり金属製のステントを入れることで、血液の流れを良くする治療です。次に多いのは、頻脈性不整脈です。４位５位は、狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査となっています。

外科で１番多いのは、昨年同様胆のう炎に対して腹腔鏡下で胆のうを摘出する症例です。
２番目に多いのが、ウイルス性腸炎です。３番目に多いのが虫垂炎に対する手術を行った症例です。　腹腔鏡下で虫垂切除を行なっています。４番目の薬物中毒には、地域柄夏場に発生するマムシ咬傷も分類されるため多くなっています。続いて、鼡径ヘルニア手術となっています。

消化器内科では、膵胆道系疾患の内視鏡による手術が多く、上位５つのうち３つを占めています。
平均術前日数からもわかるように当日手術を行うケースが多く、在院日数の短縮を図っています。
その他、消化管出血に対する内視鏡的止血術や大腸ポリープに対する内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術が多くなっています。

循環器内科で多い手術は、急性心筋梗塞や不安定狭心症以外の虚血性心疾患に対して行う経皮的冠動脈ステント留置術（その他）です。当院では、主に手首や肘にある動脈からカテーテルを入れて、血管の細くなった部分にステントを留置しています。足の付け根にある動脈から行う手技に比べて、術後ベットで安静にする時間が短く、さらに退院までの日数も短くなっています。
続いて多いのは、徐脈性不整脈に対するペースメーカ移植術です。3番目に多いのが、急性心筋梗塞や不安定狭心症以外の経皮的冠動脈形成術（その他）です。バルーンカテーテルを冠動脈に挿入し、バルーン（風船）を拡張して狭くなった冠動脈を拡げる手術です。続いて多いのが、ペースメーカの電池交換術になっています。5番目は、経皮的カテーテル心筋焼灼術（アブレーション）です。この手術は、心臓内で不正に電気を伝えたり発生したりする事で不整脈になる患者さまに対して行われます。　当院は、北部圏域で唯一行なっている医療機関です。
今回は、上位５位に入っていませんが急性心筋梗塞の治療も行なっています。一刻も早い対応が必要なため、宇佐市、豊後高田市周辺の医療機関、救急隊と連携し、救急搬送後直ちに心臓カテーテル検査や治療ができるよう取り組んでいます。

外科で多い手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。　腹腔鏡下胆嚢摘出術は、胆のう炎や胆石症などの疾患に対して行っています。
２番目に多いのが、腹腔鏡下虫垂切除術です。腹腔鏡下の手術は、傷口が小さく患者さまの負担が小さいのが特徴です。
３番目に多いのは、鼡径ヘルニアの手術になっています。４番目は、子宮全摘術、５番目は子宮頚部（膣部）切除術と婦人科の手術が
多くなっています。
当院は共同利用施設の利用率向上にも取り組んでいます。婦人科系疾患は、医師会会員の先生と共同で治療をおこなっています。